森の通信簿in白川町黒川(NPO法人 美濃白川どんぐり会) - 2015.08.17 Mon
森に成績をつけちゃおう!
『森の通信簿』は、スギやヒノキなどの人工林(人が木を植えてできた林)を対象として、森の持つさまざまな働きを簡単な方法で調べる方法です。そうすることで、“地域の森のもつ「よいところ」を見つけて、のばしていこう!”というのが目的です。

今年度採択された『県民協働による森の通信簿事業』(以下「森の通信簿」)3グループのうち、白川町黒川地域で活動する『NPO法人 美濃白川どんぐり会』(以下「どんぐり会」)の活動におじゃましてきました。
8月11日(火)。夏休み中の子どもたちが大勢集まって、森の通信簿スタート!
写真左下、「森の通信簿」のアドバイサーでもある岐阜大学教授の篠田成郎氏の指導の下、子どもたちが元気よく調査項目を読み上げてくれながら活動を進めていきます。

調べる場所を決めて、森の第一印象を感じ取った後、森の様子を観察していきます。
山くずれがないか、クモの巣があるか、鳥の姿を見たり鳴き声を聞いたりしたかなどで、森に住む生き物を確認します。
次に、中心木と調査枠を決めます。周辺を見渡す中で太いと思う木に抱きついてみて、2番目か3番目に太くて、周りの木と同じくらいの高さの木を中心木とします。「木の幹に抱きついてみると、どの木が太いかわかるよ!」と、篠田教授のアドバイスで、みんな次々と木に抱きつき始めます!「ん~、やっぱりこれが一番太いかな!」
中心木に印をつけたら、まわりを囲むように5m×5mの調査枠を決めます。

枠内の斜面の向きと角度を測ります。
枠内の一番高いところと低いところに、同じくらいの身長の子がそれぞれ1人ずつ立って測定。子どもたちは、学校で習った方位磁石の見かたや、分度器の測り方を思い出しながら測定してくれましたよ!

枠内の草や低い木の種類数を調べます。
草の種類は14種類、低い木は13種類。「結構たくさんありましたね!」

こちらは土壌調査。
枠内の3ヶ所くらいで、地面の腐植層(葉や枝が腐ってできた黒っぽい土の層)の厚さと、土の中に住む生き物の種類、土の湿り具合(写真下段、土を握った時の固まり具合)を調べます。
土壌調査中に、かわいいお客さんの登場!なんとお腹に卵を抱えたサワガニさんがトコトコお散歩!「あっちの川からこんなにも歩いてきたんだね~!」ほどよい湿り気がある(水分を蓄える働きがある)良い土壌であることがわかりましたよ!

植えてある木の健康チェックをします。
中心木から5.64mの範囲にある木の直径(大人の胸の高さを基準に測定)を測った後、中心木の高さを測って森の調査は終了です。

お昼休憩の後は、川の調査をします。
川の水のにごり具合を確かめます。紙に濃い色の文字と、薄い色の文字が書いてあり、どの濃さの文字まで見られるか確認します。写真(右上)ではわかりにくいのですが、薄い色の文字までくっきり見えました。
川底にたまった土や泥などの堆積物をまき上げてから同じ調査をしても、それほど水のにごりは変わらなかったので、ずいぶん澄んでいる川なのですね!

写真上段、水の量を測ります。今の水の深さと、雨の日の水の深さを測ります。雨の日の水の深さは、川の両側にある石などを見ると、今の水面より少したかいところから苔が生えています。この苔より下は、雨の日に水が流れていると考えられますね。
写真下段、水の量を測るために、川に笹舟を流します。「あ~!沈んじゃった~!」「もっと早く流れる舟を作ってやる!」なんて、子どもたちは川のせせらぎを楽しみながら調査ができたようです!

こうして終えた、白川町黒川地域の『森の通信簿』。
結果のまとめをしてみると…。土砂流出防止機能、水源涵養機能、生態系保全機能、快適環境機能についてバランス良く保てていることがわかりました。「木の密度を下げるために間伐さえすれば、良い森になるということですね!」
「今日の調査で森が水をたくわえているということがわかってくれたかな?」どんぐり会の安江さんからの問いかけに、「社会で習ったことがあるよ!」という子もいました。学校で習ったことを実際に自分たちで調査できた貴重な機会。きっとこの日の体験が子どもたちの確かな知識につながったのではないでしょうか!
今後も、『森の通信簿』を活用して森林機能の向上を図っていきます。勉強会などのイベントが開催される時には、ぜひ皆さんも参加してみてください!
『森の通信簿』は、スギやヒノキなどの人工林(人が木を植えてできた林)を対象として、森の持つさまざまな働きを簡単な方法で調べる方法です。そうすることで、“地域の森のもつ「よいところ」を見つけて、のばしていこう!”というのが目的です。

今年度採択された『県民協働による森の通信簿事業』(以下「森の通信簿」)3グループのうち、白川町黒川地域で活動する『NPO法人 美濃白川どんぐり会』(以下「どんぐり会」)の活動におじゃましてきました。
8月11日(火)。夏休み中の子どもたちが大勢集まって、森の通信簿スタート!
写真左下、「森の通信簿」のアドバイサーでもある岐阜大学教授の篠田成郎氏の指導の下、子どもたちが元気よく調査項目を読み上げてくれながら活動を進めていきます。

調べる場所を決めて、森の第一印象を感じ取った後、森の様子を観察していきます。
山くずれがないか、クモの巣があるか、鳥の姿を見たり鳴き声を聞いたりしたかなどで、森に住む生き物を確認します。
次に、中心木と調査枠を決めます。周辺を見渡す中で太いと思う木に抱きついてみて、2番目か3番目に太くて、周りの木と同じくらいの高さの木を中心木とします。「木の幹に抱きついてみると、どの木が太いかわかるよ!」と、篠田教授のアドバイスで、みんな次々と木に抱きつき始めます!「ん~、やっぱりこれが一番太いかな!」
中心木に印をつけたら、まわりを囲むように5m×5mの調査枠を決めます。

枠内の斜面の向きと角度を測ります。
枠内の一番高いところと低いところに、同じくらいの身長の子がそれぞれ1人ずつ立って測定。子どもたちは、学校で習った方位磁石の見かたや、分度器の測り方を思い出しながら測定してくれましたよ!

枠内の草や低い木の種類数を調べます。
草の種類は14種類、低い木は13種類。「結構たくさんありましたね!」

こちらは土壌調査。
枠内の3ヶ所くらいで、地面の腐植層(葉や枝が腐ってできた黒っぽい土の層)の厚さと、土の中に住む生き物の種類、土の湿り具合(写真下段、土を握った時の固まり具合)を調べます。
土壌調査中に、かわいいお客さんの登場!なんとお腹に卵を抱えたサワガニさんがトコトコお散歩!「あっちの川からこんなにも歩いてきたんだね~!」ほどよい湿り気がある(水分を蓄える働きがある)良い土壌であることがわかりましたよ!

植えてある木の健康チェックをします。
中心木から5.64mの範囲にある木の直径(大人の胸の高さを基準に測定)を測った後、中心木の高さを測って森の調査は終了です。

お昼休憩の後は、川の調査をします。
川の水のにごり具合を確かめます。紙に濃い色の文字と、薄い色の文字が書いてあり、どの濃さの文字まで見られるか確認します。写真(右上)ではわかりにくいのですが、薄い色の文字までくっきり見えました。
川底にたまった土や泥などの堆積物をまき上げてから同じ調査をしても、それほど水のにごりは変わらなかったので、ずいぶん澄んでいる川なのですね!

写真上段、水の量を測ります。今の水の深さと、雨の日の水の深さを測ります。雨の日の水の深さは、川の両側にある石などを見ると、今の水面より少したかいところから苔が生えています。この苔より下は、雨の日に水が流れていると考えられますね。
写真下段、水の量を測るために、川に笹舟を流します。「あ~!沈んじゃった~!」「もっと早く流れる舟を作ってやる!」なんて、子どもたちは川のせせらぎを楽しみながら調査ができたようです!

こうして終えた、白川町黒川地域の『森の通信簿』。
結果のまとめをしてみると…。土砂流出防止機能、水源涵養機能、生態系保全機能、快適環境機能についてバランス良く保てていることがわかりました。「木の密度を下げるために間伐さえすれば、良い森になるということですね!」
「今日の調査で森が水をたくわえているということがわかってくれたかな?」どんぐり会の安江さんからの問いかけに、「社会で習ったことがあるよ!」という子もいました。学校で習ったことを実際に自分たちで調査できた貴重な機会。きっとこの日の体験が子どもたちの確かな知識につながったのではないでしょうか!
今後も、『森の通信簿』を活用して森林機能の向上を図っていきます。勉強会などのイベントが開催される時には、ぜひ皆さんも参加してみてください!
スポンサーサイト
● COMMENT ●
トラックバック
http://gifumori.blog55.fc2.com/tb.php/456-35c3798d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)